The effect of royal jelly and tocotrienol‑rich fraction along with calorie restriction on hypothalamic endoplasmic reticulum stress and adipose tissue inflammation in diet‑induced obese rats
食餌誘発性肥満ラットの視床下部小胞体ストレスおよび脂肪組織炎症に対するローヤルゼリーおよびトコトリエノールに富む画分とカロリー制限の効果

目的

小胞体(ER)ストレスは、肥満の脂肪組織機能障害と慢性炎症を引き起こします。 ローヤルゼリー(RJ)とトコトリエノール高含有画分(TRF)は、炎症を改善すると報告されています。しかし、ERストレス調節の観点からの炎症に対するRJおよびTRFの改善効果はこれまで評価されていません。したがって、我々は、高脂肪食(HFD)誘発性肥満におけるERストレスおよびいくつかの脂肪組織由来の炎症マーカーに対するRJおよびTRFの影響を調査しました。

方法

Wistar肥満ラットをランダムに以下の5つのグループ(n=10)に割り当てました:HFD群、HFDの30%カロリー制限食(CRD群)、CRDにRJ(100mg/kg)を補給(RJ群)、CRDにTRF(85mg/kg)を補給(TRF群)、CRDにRJ(100mg/kg)とTRF(85mg/kg)を補給(RJ+TRF群)この条件で8週間飼育後、麻酔下採血して血清を得て、解剖により脂肪組織と視床下部を採取しました。 生化学的測定として血清中のTNF-αおよびMCP-1の濃度を、RNAの単離と定量的リアルタイムPCRでグルコース調節タンパク質-78(GRP78)、TNF-α、MCP-1、ハウスキーピング遺伝子としてβ-アクチンのラット特異的プライマー配列を測定しました。

結果

RJは、CRDと比較して、白色脂肪組織(WAT)および視床下部におけるERストレス指標としてのGRP78の発現を低下させました(図1b)。さらに、RJはWATの炎症マーカーの発現を減少させ、それらの血清濃度も減少させました。 TRFは、ERストレスに顕著な影響を与えることなく、血清中の炎症マーカーを減少させました。 全体として、RJは脂肪組織の機能障害と炎症に対する保護効果があり、肥満関連の合併症を減らすための治療アプローチとして示唆されました。この点でのTRFの影響はRJよりも低く、脂肪組織の炎症に顕著な影響を与えず、全身性炎症の改善に留まることが示唆されました。

考察

本研究は、CRDとともにRJが視床下部とWATのHFD誘発性ERストレスから保護することを示唆しています。 我々は、RJがその抗炎症作用の一部を発揮し、CRD単独よりも肥満における脂肪組織の機能障害および炎症状態を改善するメカニズムとして、ERストレス調節が考えられることを示唆しました。したがって、RJは肥満関連疾患を軽減するための治療アプローチとして考慮される可能性があります。

図1 b WAT、BAT、視床下部対CRDにおけるRJ(n = 10)、TRF(n = 10)およびRJ + TRF(n = 10)のGRP78mRNA倍数変化。 データは平均±SEMとして示されています。 **P<0.05対コントロール

小胞体(ER) ローヤルゼリー(RJ) トコトリエノール高含有画分(TRF) 高脂肪食(HFD) カロリー制限食(CRD) 褐色脂肪組織(BAT) 白色脂肪組織(WAT)

図2 WATおよびBAT対CRDにおけるRJ(n = 10)、TRF(n = 10)およびRJ + TRF(n = 10)のmRNA倍数変化。
(c)TNF-α
(d)MCP1
データは平均±SEM
**P<0.05対コントロール

壊死因子-α(TNF-α) 単球走化性タンパク質1(MCP1)

クレジットライン

[Pardis Irandoost et, al. (2020) 13 409, (https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13104-020-05258-0)© 2020 Pardis Irandoost et, al.; Creative Commons Attribution License (http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).]]

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